酸ヶ湯 湯の歴史

時代を越えて人々のからだを癒してきた酸ヶ湯温泉

 酸ヶ湯は、三百年も昔から開かれていた山の温泉宿で、十和田八幡平国立公園の北部、八甲田の主峰大岳の西麓に位置する、標高約九百メートルの清涼な高地にあります。風光は四季の変化に富み、ブナ帯、アオモリトドマツ帯の境界付近にあるため、高山植物の種類も多く、美しい自然は学術上からも高く評価されています。

 風光明眉な山の一軒家宿酸ヶ湯は普通の温泉地につきものの都会の匂いはなく、昔ながらの清純、素朴な風情を残し、屋根裏に営巣し天空を群飛するイワツバメは酸ヶ湯の風物詩となっています。

 酸ヶ湯は、八甲田観光の基地でもあり、八甲田大岳・井戸岳・赤倉岳など北八甲田や山腹に発達する毛無岳・田茂萢などの湿原への登山口になっています。近くの城ヶ倉渓流もすばらしく、春夏秋はもちろん、特に、冬の八甲田は理想的なスキー場となり、自然の造形樹氷群を縫って山岳スキーの醍醐味を味わうことができます。

 江戸期より湯治客が多く、その頃は春固雪の時期だけ7里の道を登り苫小屋を立て、ねつの湯、冷えの湯、四分六分の湯、鹿の湯と雪の上を渡り歩いて入浴したといわれています。昔は露天風呂で風雪や直射日光で皮膚が荒れるので白い肌着を着て入浴したそうです。